売り上げ減の原因をつきとめる
近所に競合店ができたわけでもないのに、売り上げが落ちてきたあるコンビニ。店長は、売り上げ減の原因はどんなところにあるのかをつきとめたいと考えました
来店者にアンケート用紙を渡し、その場で記入してもらう。

顧客は店をどう評価しているか?
総合満足度

設問別満足度

ポートフォリオ分析
「ポートフォリオ分析」は、各設問の満足度を縦軸に、総合満足度に対する影響度(相関関係)を横軸にして表したものです。

このコンビニの場合、トータルとしての評価は、「非常に良い」と「やや良い」をあわせると半数以上。どちらかといえばお客様は、いい店だと思っているわけです。それなら、売り上げ減の原因はどこにあるのでしょうか。
店長は「設問別の集計」を見て、従業員の接客態度に問題があるのではと思いました。しかし分析の結果は、接客態度は評価が低かったものの、総合評価にそれほど影響しない=改善度は低いというものでした。
それよりも、お客様は「欲しいものが品切れだった」というときに不満を感じているのです。
この店の最優先課題は「品切れ」の改善だということが明確になりました
顧客満足度の調査には、大きく分けて「購入(利用)満足度調査」と「顧客対応満足度調査」があります。
「購入満足度調査」は以前からごく一般的に行われていました。購入した商品にアンケート用紙が添付されているのがその一例です。 一方の「顧客対応満足度調査」はクレーム対応や問合わせに対する回答など、顧客サービスのレベルを評価するものです。

この調査の重要性については、企業の消費者対応に関する研究の第一人者、ジョン・グッドマンが次のような理論を立てています。

ここからは、不満への対応の重要性、積極的に顧客に働きかけることの有効性が導き出されます。どちらも単なる商品アンケートでは把握しきれないものです。顧客の隠れた不満や期待を汲み上げることを目指した、幅広い調査と分析が必要と言えるでしょう。
参考文献
佐藤知恭「顧客満足を超えるマーケティング」(日本経済新聞社)
菅民郎「すべてがわかるアンケートデータの分析」(現代数学社)。