あるメーカーの社長から電話をいただきました。「MBAエッセンスとはどんな研修ですか?」
どうも管理職が弱く、マネジメント力が足りないように思われるので、MBAプログラムの勉強をさせたらどうかと考えたとのこと。
そこで、具体的にどんな問題があるのか、詳しく聞かせていただきました
社長へのインタビューで浮かび上がってきた問題は、次のようなものでした
・社員が自分の部署のことしか見えていず、責任を他部門に転嫁するような傾向がある。
・個人はまじめで言われたことはきっちりやるが、自分の仕事が会社の業績につながっているという意識が低く、「指示待ち族」になっている。
・管理職の問題意識が低く、提出する報告書も単なる報告のレベルで、次にどうするかという提案が出てこない。
ここで社長が「管理職に足りない」と思っているのは、問題を解決する力やコミュニケーション力であることが明確になりました。我々は、社長から質問のあった「MBAエッセンス」だけでなく、現場で活かせる実践的・実務的プログラムが必要と考えました
そこで提案したプログラムは
(1)MBAエッセンス
(2)失敗学と創造学
(3)ビジネスコーチング
(4)管理職の役割/プロジェクトマネジメント
(5)問題解決の理論と実践
という構成でした。
「MBAエッセンス」だけは講義形式、それ以降はすべてワークショップ形式。メーカーであることをふまえ、選択プログラムは「失敗学と創造学」(失敗から何を学び、それをどう活かすのか。失敗知識の伝達・活用方法について学ぶ)からスタートし、“現場で活かせる”ことを意識した内容としました。
また、これと平行し、グループワークと個人面談によるキャリアカウンセリングの実施を提案しました。研修は会社にとってどのような人材が必要なのかを理解する、いわば会社側の論理です。キャリアカウンセリングは逆に、自分がこの会社で何ができるのか、それが自分のライフプランとどうかかわるかを考えていきます。
研修によるスキルアップと、キャリアカウンセリングによるモチベーションのアップ。その相乗効果を目指したプログラムができあがりました
研修では、用意された事例を検討するケーススタディを積み重ねながら、毎回のレポートで、自身の抱える問題なども提出していただきました。最終回の「問題解決の理論と実践」では、自社の具体的なケースについてのグループワークが行われました。
ワークショップ形式の研修は参加者に興味を持って受け入れられました。研修が進むにつれて問題意識が高まり、次第に議論も活発に。最終回の講師は「チームビルディングができていたため、非常に活発な議論となった」と評しています
研修の終了後、企業の担当者からは「社員同士のコミュニケーション力があがった」との評価をいただきました。それまで切り離されていた技術部門と営業部門に横のつながりが生まれ、技術者が自社の技術と顧客ニーズとをどう埋めていくのかに気づくなど、目に見える変化が出てきたとのことでした。
・部下とのコミュニケーションのとりかたを意識して行えるようになった。
・実例やケーススタディが適切でとても理解しやすかった。
・(コーチングは)頭の中では理解しているつもりだったが、実際の会話では不十分だと改めて認識した。
・(問題解決は)技術者にとっては永遠の課題であり、非常に参考になった。
・(キャリアカウンセリングは)生活状況や仕事内容を話す中で、現状に埋もれていた自分に気づき、今後の生活の中での大きな励みとなった。
・各部門の様々な階層の管理職と一緒に受講ができ、部門や立場、それぞれの個性による色々な意見・思考に触れることができて、有意義だった。